皆様、暑い日が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか?
暑いと身体がしんどくなりますよね...
体調にはお気をつけてくださいませ。
今回からは外壁改修工事(爆裂)について、
ご紹介していきます。

施工前

斫り
画像は施工前・斫りです。
さて、そもそも爆裂って何って感じですよね。
私も入社したての頃、爆裂?!って…
と思いました笑
イメージ的に何か凄そう…とも思いました。
【爆裂とは?】
コンクリートの爆裂とは、鉄筋コンクリート内部の鉄筋が
サビて膨張し、内側からコンクリートを破壊して、
押し出す現象のことをいいます。
押し出された箇所がまるでモルタルが爆発したようであるため、
爆裂と呼ばれています。
コンクリート表面が一部欠落したり、鉄筋が露出してきたり、
サビ汁などが見られるため、
目で見て確認することが出来ます。
また、目に見えない部分に起こった爆裂もハンマーや打診棒などで
叩いて音の違いで発見出来るので、
表面に出て来る前に確認することも可能です。
【コンクリートの爆裂が起こる原因とは?】
コンクリートの爆裂現象は、コンクリートが劣化して出来た
ひび割れがきっかけになることがほとんどです。
乾燥収縮などでコンクリートの表面に小さなひび割れが
出て来るのはよくあることですが、
ひび割れによっては空気中の炭酸ガスが侵入してくると、
コンクリートに含まれる成分が反応し、アルカリ性から中性に
傾く『中性化』が進みます。
『中性化』が徐々に進行し、鉄筋まで到達すると鉄筋は
サビを発生させるのです。
また鉄筋とコンクリート表面までの距離が短い『かぶり不足』や
コンクリート打設時の打継時間が長くなることで起こる
『コールドジョイント』なども爆裂につながる原因になります。
なお、コンクリートの中性化については
『コンクリートが中性化する原因と効果的な2つの対策』
の記事で詳しく解説しています。
※かぶり不足とは?
コンクリート表面から鉄筋までの最短距離を「かぶり厚さ」といいます。
かぶりの厚さが不足していることをかぶり不足といいます。
※コールドジョイントとは?
コンクリートを打設する際に、先に打設したコンクリートと
後から打設したコンクリートが完全に一体化せずに出来てしまう
継ぎ目のことです。
計画された打ち継ぎ目とは別に、
不連続な面が形成され、構造物の強度や水密性、耐久性を
低下させる可能性があります。
【コンクリートの爆裂の危険性とは?】
コンクリートの爆裂には、建物の寿命を縮めてしまうという
危険性があります。
鉄筋コンクリートの建物の鉄筋がサビてしまった場合、
コンクリートの中にある鉄筋を交換するということは
非常に難しいです。
『鉄筋がサビる=建物の寿命』と言っても過言ではありません。
建物の寿命を延ばすには、施工段階でかぶり厚を確保することや
高性能なコンクリートを使うことなどの方法がありますが、
既存の建物の場合はメンテナンスを行うしかありません。
定期的に点検を行い、必要に応じて補修しながら維持管理することが
重要です。
【コンクリートの爆裂の補修方法】
①コンクリートの爆裂箇所の調査
既に鉄筋が露出している部分やコンクリート表面の浮き、
あるいは打診調査などで爆裂箇所を調査のうえマーキングします。
②爆裂補修箇所の斫り
サビのある鉄筋が露出するまで、周辺コンクリートの
脆弱部を斫り落とします。
③鉄筋のサビ落とし、浸透強化、防錆処理
鉄筋のサビをブラシなどを使って、丁寧に落とします。
周辺をキレイに掃除し、浸透強化剤やサビ止め塗料などで
防錆処理をします。
④樹脂モルタルやポリマーセメントモルタルにて埋め戻し、成形
補修部分に仲介接着剤などを塗布した後、コテを使って、
樹脂モルタルやポリマーセメントモルタルで埋め戻し、成形します。
⑤乾燥養生~塗装
樹脂モルタルポリマーセメントモルタル硬化、
乾燥したら、塗装仕上げを行います。
爆裂は鉄筋サビ、腐食によって引き起こされます。
したがって、重要なポイントは鉄筋サビ落とし、
適切な防サビ処理、接着力の高いポリマーセメントモルタルを
使用することです。
このようにして、爆裂が起きても補修し、キレイな状態にします。
防水・塗装・雨漏り・外壁補修など、
工事のお問合せなど、お気軽にご連絡ください!
お客様の疑問やご不安点などをお話しして、改善出来ればと思います!
次回も爆裂についてのご紹介をしていきます。
→次回に続く
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